Menu

ソフト紛い(まがい)金糸

純銀蒸着金糸

ソフト紛い金糸(一般的にはソフト金と縮めて呼ばれています。)は、本金箔を使用するではなく純銀に着色を施したいわゆるイミテーション製品となります。純銀をベースに金色を着色しているので、やわらかい風合いの透明感のある光沢を放つのが特徴です。また本金糸に比べますとはるかに安価に製造でき、また塗料によって色もバリエーション性を発揮できることもあり幅広い用途に使用できます。

 

ソフト金糸の原反は、透明のポリエステルフィルムに純銀を真空蒸着したものに染色塗料で着色したものを使用します。真空蒸着とは、真空にした容器の中で金属などを蒸発させて、素材の表面に付着させるあるいは薄膜を形成する工業方法の一種です。

 

ソフト金原反の着色に関しては『アンダーコート着色』によって製作しています。 『アンダーコート着色』によって金糸の表面がフィルム面となり摩擦や耐光等の堅牢度が確保しやすいのが特徴です。コスト面や小ロット対応では『トップコート着色』のほうが有利なケースがありますが、『アンダーコート着色』に比べますと後述いたします事由によりまして、堅牢度についての信頼性が大きく劣ってしまいます。お客様のご要望やご使用条件によってはどちらの製法でも対応をさせていただきますが、広く一般的なご使用条件では『アンダーコート着色』が適していると私どもでは考えています。

ソフト金にもお使いいただくにあたり注意点がございます。
金属に純銀を使用している関係上、硫黄分や過度に酸素に触れることによって黒く変色(やけ)が起こる可能性があります。 銀製品の指輪やネックレスをしたまま温泉に入浴されてそれらが変色してしまったり、小学校の理科の実験で酸化銀をご覧になられた経験がありますでしょうか? すなわちそれらと同じ現象が起こる可能性があることが否定できません。 上記の表に示しております金属(純銀)蒸着層の上から施しているコーティングと裏貼りの紙は変色防止のための措置でございます。 昔のソフト金から比べますと随分と安心のできる製品に出来上がってまいりましたが、保管状況(高温多湿の環境、防虫剤等の過度な使用など)にはご注意を頂きたく存じます。 このようなソフト金原反を細く裁断したものを芯糸に撚りつけたものです。 芯糸にはおもに細い番手にはポリエステル糸やレーヨン糸、太い番手にはレーヨン糸やスフ糸を使用しています。